先日より、数件の学校運営のご相談を受けました。特に近畿圏ではないところの学校さんのご相談をお受けしました。この生徒数の減少の時期を迎えてどのように対応すればいいのでしょうかと困ってらっしゃるようです。看護や福祉という学科を作るところ、ITの導入で情報化時代に対応できるようにするところなど様々です。学校さんは他校を見学・研究して、とよくいわはります。そして、すぐに他校見学をされます。見学した人たちが、学校に戻り、職員会議でいいものを見てきた本校でもこれを実施したいというと、職員の方々から猛反対をうけます。職員の方々には、それはうちのやり方とちがうやろと見えるのです。

わたしは、他校を見学する前に、自分の学校をもっとよく見てくださいと申し上げています。創設以来、何を大切にしてきたのか、何を支えにして、運営されてきたのがか、創設者は保護者や社会に何を訴えて学校を作ったのか。その中にヒントがあると思います。

しかし、学校のスクールモットーは、あえてほとんどすべて抽象的にしか表現されていないのです。創設者はそれを、後世の学校職員に投げかけているのだと思います。それをどう具現化するかは、時代によっても異なりますから、今の時代にマッチするような具現化をそれぞれの時代で行いなさい。これが、創設者の思いだと想像します。心の教育とソーシャルスキルの獲得において、この創設者の思いをどのように反映してゆくか、これが学校運営の根幹にあるべきだと思います。各学校で、この具現化のプロセスや結果は当然異なります。異なるのが当然です。そこがオリジナリティです。このやり方で成功してらっしゃる学校さんも実はあります。先生方、もう一度、ご自分の学校の歴史や良さを考えてみてください。そこにヒントが隠れていますよ。